レーザ加工

このページでは、弊社が専門とするレーザ加工についてご紹介します。

2種類のレーザ加工機

弊社では以下レーザ加工機を2種類保有し、差別化を図っています。

SLDSC01072-min TruMatic L3000 / TRUMPF
SLDSC00997 TruMatic 6000L / TRUMPF

L3000はレーザ切断専用の単体機で、6000Lはレーザ切断に金型によるパンチプレス加工を兼ね備えた複合機です。 それぞれに加工上のメリットがあり、製品特性によって使いわけることで、生産性向上、コスト削減、品質改善、納期短縮を図っています。

たとえば穴加工の多い製品の場合、多数の穴を逐一レーザ切断で加工すると、時間も加工賃も非常に高くなってしまいます。 このような製品の工法として複合機を採用することで、外形はレーザ切断、穴加工は金型によるパンチプレス加工によって、時間の効率化とコストダウンを同時に実現します。

TruMatic 6000L 加工デモ

レーザ加工への工法転換

IT革命が叫ばれて久しい昨今、情報交換スピードの加速化やトレンド変遷の高速化に伴い、モノづくりの現場でも多品種少量生産は日を追うごとに増加傾向にあります。 金属製品においても、従来であれば金型を起こしてプレス機械で大量生産という形であったものが、ロット当たりの生産数の減少により高額な金型費用の回収が見込めず、工法の転換が求められるケースが多くなっています。 このような工法転換における提案のひとつとして、私たちの得意とするレーザ加工は大きな可能性を秘めています。

私たちがレーザ加工をお客様へお勧めする際、レーザ加工を単なる従来の工法の代替案や置き換えとして示すことはしていません。 レーザ加工を採用することで得られる品質改善、コスト削減、納期短縮のメリットをセットにしたご提案を心がけています。言い換えれば、これらが担保できないようであれば、レーザ加工への転換はご提示できない、とも言えます。 単なる置き換えではなく、従来からの改善を伴ったご提案、ここではその一例をご紹介します。

プレス品量産前のサンプル品加工に

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プレス製品を手掛けている企業では、特定製品の量産の前に、サンプル品の提出を客先より求められることがあります。しかし、このサンプル品加工の段階から何十万円もするプレス金型を作るのは、コストが高くなりすぎますし、受注が来なかった場合のリスクも生じます。そんな時は、レーザ加工をご検討ください。レーザ加工→曲げの工程で製作すれば、準備に長期間を要する金型も不要で、かつ形状変更も容易なので、イニシャルコストを抑えつつ、何通りものサンプル品加工が短納期で実現できます。

削り出し製品の工法転換として

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従来から削り出しにより加工をしている製品でも、スクラップ部分が多い場合や平板からの曲げでも加工可能な場合など、形状によっては板金化した方がコスト削減を見込めるケースがあります。レーザ加工であれば、削り出し加工に用いていた3Dデータからそのまま三面図を起こし、特別に時間やコストがかかる工程を経ることなく工法転換が可能です。また、削り出し加工の際にスクラップ部分として廃棄していた箇所に別製品を配置することで、大幅な歩留まりの改善による材料コスト削減も可能になります。

パンチ追い抜き加工の課題をクリア

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パンチ加工とレーザ加工を比較する場合、最も大きな違いのひとつとして、切断面の美しさが挙げられます。プレス加工の場合、パンチとダイによるせん断・破断作用により、比較的大きなダレやバリが発生します。これらのダレやバリの除去には、多くの場合手作業によって長い時間を割かなければなりません。この点、レーザ加工であれば金属を融解させながら切断し、融解金属はアシストガスによって切断溝より排出されるのでバリにならず、後工程での切断面の処理にかかる時間を大きく短縮できます。

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タレットパンチプレスによる加工では、いわゆる追い抜き加工と言って、同一の形状の金型を少しずつずらしながらプレスして加工します。(例えば、60mm*5mmの長方形のパンチ金型を二回打って100mmのラインを切断する)この際、金型をずらした後とずらす前の加工域が重なり合う箇所があります(60mm*5mmの長方形のパンチ金型を二回で100mmであれば60+60-100=20で20mmが重なり合う)。この金型が重なり合った部分を二ブリング痕と呼び、除去する工程を追加せねばならず時間的なコストが増えてしまいます。この点、レーザ加工であれば切断面に残るのは融解金属が流れた跡(ドラグライン)が残るのみで、殆どの場合後処理を必要としません。また、まれにアシストガスによって切断溝から排出された金属が切断面下部に付着する現象(ドロス:上図参照)が発生しますが、弊社では機械の設定やメンテナンス上のノウハウによってこの問題をクリアしています。

テーラードブランク工法への転換による歩留り改善

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テーラードブランクとは、異なる種類の鋼板をつなぎ合わせて一つの形状を作ることを言います。特徴として、一つの製品の中で特性を部分的に変化させることができます。このような特徴から、箇所によって異なる強度や耐久性が要求される自動車ボディの加工法として知られています。弊社ではこのテーラードブランク工法の発想をもとに、もともとひとつのブランク加工であった製品を、複数のパーツにわけて後で溶接するという加工法の提案も行っています。これにより、一定の材料からとれる製品の数が増加し、歩留りが大きく改善するので、特に高価な材料の場合は大きなコストダウンにつながります。もちろん、本来のテーラードブランク工法のように部分的に異なる材質を使用することで、部分的に製品特性を変えることも可能です。また、レーザ加工により切断端面の精度が増すことにより、他部品との溶接や組立においても優位性を担保できます。

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